公開講演会「いまあらためて社会デザインを考える:危機の中の社会統合~ともに生きる条件とは何か」
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私たちは一人で生きることができない。ところが、21世紀に入り、ともに生きることの困難を思い知らせる出来事が地球的な規模で頻発している。中東やアフリカでの戦闘、拉致、居住地や共同体の破壊、住処を追われて海を渡ろうとする難民の遭難、欧州でのテロ事件と排外主義…そして頻発する巨大災害。これらの出来事を私たちは他人事のように眺めてきたが、まさしく他人事のように眺めてきたことによって21世紀の文明社会の危機は取り返しのつかない事態に直面してはないか。
しかし、いま私たちに求められているのは、「オオカミが来た…」的な警鐘をならすのではなく、いかにして皆が共に無事に生きられる世界を作っていくか、そのための条件は何なのか、について地道に思索を深めることではないか。
21世紀社会デザイン研究科は2002年の設置以来、地球規模の危機管理の必要を唱えて研究教育活動を展開してきたが、目的を共有する社会デザイン学会との共催でシリーズ「いまあらためで社会デザインを考える」を企画した。
今回はシリーズの序章として「社会統合」を中心テーマに、宗教、ジェンダー、貧困、移民などに関わる課題をとりあげ、講演とパネル討論を行いたい。具体的には、浪岡新太郎氏に欧州の移民問題を通して見える女性の社会的条件とイスラムの関係について、藤巻秀樹氏には日本における多文化共生の現状と課題について、また、坂本文武氏には社会学の視点から共同体論におけるコミュニティ概念の変遷と今後の課題についての講演をお願いする。モデレーターの笠原清志氏にはバングラデシュにおける貧困解決の努力の事例を念頭に討論の道案内をお願いする。
講演者?パネリスト
明治学院大学准教授
浪岡 新太郎 氏
明治学院大学国際学部准教授。立教大学法学部助手(政治学)、外務省専門調査員(在フランス日本国大使館)を経て現職。日本平和学会理事、エクサンプロヴァンス政治学院大学院担当招聘教授 (2012.及び2014年)。専門は政治社会学、比較政治学、平和研究。
北海道教育大学教授
藤巻 秀樹 氏
北海道教育大学教授、日本経済新聞大阪経済部、同社会部、パリ支局長、国際部次長、経済解説部次長、神戸支局長、編集委員を経て現職。専門は移民?多文化共生問題、欧州政治?経済。
本学21世紀社会デザイン研究科特任准教授
坂本 文武
本学大学院21世紀社会デザイン研究科准教授
モデレーター
跡見学園女子大学教授?本学名誉教授
笠原 清志 氏
跡見学園女子大学マネジメント学部教授、同マネジメント研究科教授。立教大学社会学部教授、立教大学経営学部教授、同大学院経営学研究科教授を経て現職。この間、北京大学現代日本研究コース主任教授、組織学会理事、立教大学総長補佐?副総長などを歴任。
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21世紀社会デザイン研究科委員長室
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